2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

観光・イタリアルネサンス(13)

●ルーベンスルネサンスの画家ではないのだが、ウフィッツィはボリュームとしてはマニエリズム以降が半分を占めている。シャルダンとか、面白い画家の絵がかなりあるのだけど、とりあえずルーベンスについて書く。 僕はルーベンスという画家が好きなわけでは…

観光・イタリアルネサンス(12)

●ボッティチェリ補遺ボッティチェリについては一応一区切りつけたつもりなのだけど、なんか頭の中から離れていかない。1日のうち、ふと雑事や制作の隙間にぽっかりと、ボッティチェリの絵というよりはあの「変な感じ」が紛れ込んできて、正直ちょっと鬱陶し…

観光・イタリアルネサンス(11)

●ボッティチェリ3昨日の続きになる。「誹謗」は縦62cm×横91cmの作品で、1490年頃に板にテンペラで描かれている。 ローマ風の柱とアーチのある建物の室内に人物群が描かれる。 アーチ形に抜けた空間にはほぼフラットな青と、中央の抜け下部に僅かに薄い緑の色…

観光・イタリアルネサンス(10)

●ボッティチェリ2 ウフィッツィでボッティチェリの多くの作品を眺めながら思ったのは、この画家は「おかしな感じ」がする、ということだ。個々の作品の「おかしさ」もあるが、それが集まった時の、ボッティチェリの部屋とされている10-14室の存在そのものが…

観光・イタリアルネサンス(9)

●ボッティチェリ ウフィッツィ14室でボッティチェリの「春」。1481年-1482年に描かれたとされている。横314cm×縦203cmの作品で、板にテンペラで描かれている。かなりの大きさで、物理的な重量を想像させもするのだが、なぜか特殊な浮遊感、不安定感がある。 …

観光・イタリアルネサンス(8)

●シモーネ・マルティーニとリッポ・ミンメもしや、これが世に言う「ツンデレ」というものではあるまいか。 ウフィッツィ3室にあったマルティーニとリッポ・ミンメの受胎告知図について。知らなかった作品なのだが、そのどこかユーモラスな愛らしさに思わず現…

観光・イタリアルネサンス(7)

●ジオットウフィッツィでジオットの「荘厳の聖母」。1310年頃の作品とされている。ギャラリーの構成上、ほぼ最初の部屋となる第2室にある。この部屋は観客の度胆を抜こうと狙いすますかのように、ジオット、ドゥッチョ、チマブーエの、いずれも高さ3メートル…

観光・イタリアルネサンス(6)

●雑記2 今日は全面的に雑記。なにしろサンタ・マリア・デル・フィオーレのドゥオモは文字どおり「お上りさん」してきただけなんで。ざっと町歩きの話を。 フィレンツェは小さな町で、30分もかければ町の主要部分の北から南まで歩いていける。おかげで3日の間…

観光・イタリアルネサンス(5)

●フィリッポ・リッピサン・ロレンツォ教会でフィリッポ・リッピ「受胎告知」。1440年頃の作と言われている。マルテッリ礼拝堂の、キリスト十字架像の下に置かれた受胎告知図で、更に下には3枚からなるプレデッラがある。 困った。どう書いていいかわからない…

イエーイ。皆知ってるかい。まだフィレンツェの1日分終わってないんだぜー。ヒャッホー。

観光・イタリアルネサンス(4)

●マザッチオ・聖三位一体サンタ・マリア・ノベッラ教会でマザッチオ「聖三位一体」。 1427年作とされている。サンタ・マリア・ノベッラ教会側廊壁面に描かれたフレスコ画で、観客の視点を水平線上と設定しそこに一点の消失点を置いた遠近法で描かれている。…

ルネサンスのフィレンツェに2ちゃんがあったら

1: ▲イタイ遠近法を晒すスレ11杯目▲ (87) 2: 【sage】メディチ家の裏話【推奨】 (927) 3: マザッチオを超える芸術家っているの? (143) 4: レオナルド、ついにフィレンツェに逆上陸か?! (355) 5: ◆◆萌えるマリア像おしえて欲しいにゃん◆◆ (128) 6: フィリ…

観光・イタリアルネサンス(3)

●雑記ちと雑記。そんなのどうでもいい人は下の●フラ・アンジェリコ2へ。 サン・マルコ寺院も正面ファサードが工事中で、よく見れば町中のあちこちで修復をしている。数百年前のものなのだから当たり前なのかもしれない。そういえば宮島にいった時も、朱塗り…

観光・イタリアルネサンス(2)

●フラ・アンジェリコ サン・マルコ寺院でフラ・アンジェリコ。 ある大きな流れから言えば、ブルネレスキ-マザッチオのラインにあるのがフィリッポ・リッピだとして、ギベルティ-アルベルティというライン上にあるのがフラ・アンジェリコかもしれない。後にレ…

観光・イタリアルネサンス(1)

●捨て子養育院なにぶん建築の知識がないので、簡単に。1421-34年ブルネレスキ作の、孤児の養育院。まず良く知られる、広場全体が中庭に見えるような連続した柱とアーチが横に長くのびるエントリーがある。図版などでは真正面からその水平性を強調された像が…

なんだか円高でユーロが安くなってて複雑な気分。

ぼんじょーるの

無事イタリアから帰国しました。 とにかくスケジュールがタイトだったので、見る事のできた作品について十分消化したとは全然言えない。個々の作品についてじっくり考えるには、これから思い返していくしかない。そのためにも順次このブログにできる範囲でtx…

12/27にカリン・ハンセン氏の作品について述べた文章で、僕は扉の向こうからパブロ・カザルスの演奏の録音がドアの向こうから聞こえてくるインスタレーションをカリン・ハンセン氏の作品として扱っていたが、これは照屋勇賢氏の作品であることを、ある方から…