2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

資生堂ギャラリーの内海聖史展について。地下への通路の壁面に、昨年レントゲンヴェルケで展示された、5cm×5cmの作品が再配置されている。地階の部屋には、縦410cm、横922cmの、22枚に分割されたパネルの組み合わせによる大形作品が設置されている。また、そ…

先日photographers' galleryで平倉圭氏の講座「ゴダール・システム」の第一回を聞いてきた。僕は以前平倉氏のtxt「ダイアグラム的類似」について、『「見ることに内在」し「見たことについて語ってはならない」というゴダールを、言葉で記述している困難にぶ…

上野の森美術館で開催中のVOCA展に出品されている、小林達也氏の絵画「ざわざわと生きている」について書く。連結されたパネルに、ガゼンインテンペラ・色鉛筆・ガッシュ・ジェッソ等で描かれている。サイズは縦が3m40cm、横が2m50cmとなる。画面内には具象…

美術館のススメ、みたいなエントリを書いておきたくなって、さんざんいじり回した挙げ句廃棄した。「美術の物語」で、やっぱゴンブリッチ分かってるじゃん、と思えたのが巻末の参考図書に「旅行ガイドブック」が上がっていることで(良い旅を!とか書いてあ…

ゴンブリッチの「美術の物語」に関するエントリはちらほら反響があって、これはとても嬉しい。僕は今日までに半分くらい(盛期ルネサンスが終わったあたり)まで読み進めていて、やっぱりこの本面白いなぁ、と確認している。入門書でも再発見する事はたくさ…

東浩紀+北田暁大共著の「東京から考える」を読んだ。この本は読者のプライベートな部分に訴えるようにできている。「年齢も同じで出身大学も同じ」二人が、それぞれ体験して来た東京およびその周辺の土地の記憶を辿りつつ様々な事を語るのだけど、年齢・性…

amazonで「美術の物語」を買うことにした。僕は本は断然(こういう「ダンゼン」て、石坂洋次郎あたりの小説で、学級委員長みたいな女学生が言いそうだ。「その意見にはダンゼン反対するわ!」とか)リアル書店でぶらぶら歩きながら買うことにしてるんだけど…

ゴンブリッチの「美術の物語」を買おうか買うまいか悩んでいる。この本はかつて美術出版社から「美術の歩み」上下巻として出ていたものの新訳だ。以前の「バカにも分かる美術の本」というエントリでは筆頭に紹介している(参考:id:eyck:20050406)。美術の…

10日には那須の一部展示替えをしてきた。お世話になった皆さんに感謝します。昨年末以来、久しぶりに自作をみて思うところはいろいろあって、たぶんこの感覚を元に6月の川口の市民ギャラリーでの展示に向うことになると思う。この展覧会のWebページが出来上…

国立新美術館についての先日のエントリ(参考:id:eyck:20070305)に関して、メールにて「国立新美術館は英語表記ではアートミュージアムではなくアートセンターであり、その差を考慮すべきではないか」との指摘を受けた。まず僕は先のエントリでは、国立新…

国立新美術館「20世紀美術探検」で見ることのできたモランディの作品について。メナード美術館所蔵のものとシュプレンゲル美術館所蔵のものの2点が展示されている。どちらもキャンバスに油彩で描かれ、静物とだけ題されている。メナード美術館のものは1953年…

国立新美術館で「20世紀美術探検」を見てきた。この美術館には初めて行ったのだけど、多分学芸員がなんとか頑張っていて、しかし彼等にはどうともならない美術館の大枠が、建物も中身もハリボテに見せているという印象だ。これが「国立」の「新」世紀の「美…

昨日の「げんしけん」についてのエントリで、書きはぐった事がある。この佳作の、ある意味最大の問題点は「ヌルい女性おたく」が描けなかった所だと思う。当初の「現視研」のメンバー達は、特徴はそれなりにあるもののやはり全体として消費専門でダメである…

昨年末にまんが「げんしけん」の最終巻がでてしばらく経ったのだけど、この作品について何か書こうと思いながらこんな時期になってしまった。雑誌連載の終了から数えれば一年だ(僕は単行本でしか読んでいなかったけど)。このマンガについて書こうと思えば…