建築の話

で、江戸東京博物館である。建物はこれ。http://www.tokyo-roman-theater.net/bunmei/edoto_main.html
菊竹清訓建築設計事務所が設計。ダサい。
東京の五大ゴミ建築として磯崎新がケナしたのは、丹下健三東京都庁舎と柳沢孝彦東京都現代美術館、ラファエル・ヴィニオリの東京国際フォーラム芦原義信東京芸術劇場、そして最後にこの江戸東京博物館なわけだが、なんというか、江戸東京博物館は他の4つに比べてダメっぷりが突き抜けている。

他の4つは、建物単体というよりはそのバックグラウンド(都庁の政治性、丹下のポストモダン化)やジオメトリカルな問題(木場に美術館、有楽町にコンベンションホールという立地)等によって磯崎新に突っ込まれたわけだが、江戸東京博物館に関してはズバリ「オブジェクトとしての建物自体」がゴミ扱いされているんじゃないか。だって、かっこわるいもん。

芸術劇場や現代美術館にくらべれば江戸東京博物館のかっこわるさは単純だと思う。要はスケール感が間違ってるというよりは「スケール感を検討してない」んである。江戸のイメージで適当にフォルムを決めて、CADで図面引いて模型作ってプレゼン技術でコンペを切り抜けちゃって、施工では模型を100倍に拡大しちゃいました、みたいな安易さを感じるのだ。
あの安易なスケール感を、菊竹清訓メタボリズム云々みたいなコリクツに由来させるのは無理がある。なんのことはない、手を抜いた仕事をしたということじゃないのか。教えてエライ人。