2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

こうの史代の「長い道」はホラー漫画だ。この言切りは無理があるだろうか。実際、この漫画はいろんな技法が試されていて、かなり多面的だと思う。僕がこの漫画をホラーだと言いたくなったのは、「長い道」にいくつか差し挟まれているホラー的構成をもった挿…

展覧会メモ

最近blocに突っ込んだものから。A-thingsで現在開催中のものとは違う、井上実新作展の詳細がわかったよ。●井上実展 AYUMI GALLER http://www.ayumi-g.com/ex05/0534.html 9/23(金)→10/5(水) 木曜定休 open 11:00 / close 19:00 東京都新宿区矢来町114(地下…

こうの史代「長い道」のことを書こうとして3回くらい書き直して沈没。また気がむいたら書きます。

雑記

めちゃくちゃ雑記。 フジテレビのドラマ「スローダンス」をぼんやり見ていた。とりたててどうこう言うドラマじゃない。なんだか古い感じのするラブコメで、はっきり30代の人に向けて(媚びて)作られてる(そうでないと、主演の深津絵里の台詞まわしの古臭さ…

野沢二郎氏の絵画

アートスペース羅針盤の「二次元と三次元の出会い」展(http://rashin.drawing.jp/ex/2005/0815/index.html)で見てきた野沢二郎氏の絵画は、少しだけ先の牛久での二人展の時と違って見えた。色調は牛久の時と近い、アンバーっぽい褐色とローズっぽいピンク…

アートフェア東京の会田誠氏の映像作品に関して、また訂正。英国での最初のテロは7/7でした。 本当におはずかしい。再訂正します。気付くのが遅すぎるし、すいません。

府中市立美術館で山田正亮展を見て来た。 第3室に集められていた、縦長の構図に水平のストライプが描かれている作品群の中で、比較的初期の1960年に描かれた「Work C.40」と後の1963-64年に描かれた「Work C.148」を比べてみると、作品の質に変化がある。山…

父は既に死んでいた。痩せこけて、テレビで見るアフリカの戦災児を思いださせた。肌は真っ白だった。首は真横を向き、開いた目元には粘度の高い水分が張っているようだった。それは涙というよりは、スーパーで見る魚の目のような、ゼラチン質のものに見えた…

A-thingで行われている井上実絵画展の第一部を見て来た。後半の展示がこれからで、通して見てはいないことを外して考えても、何かを書くことがためらわれる所がある。作品にネガティブな印象を感じたからでは無く、その逆だ。幸福に「ただ見ていたいだけ」の…

昨日書いたアートフェア東京における会田誠氏の映像作品に関して、僕は「この作品を見て、本気で傷付き怒る人がいる状況で売るのでないかぎり、この映像は美術作品としての批評性を獲得できない。日本国内では、会田氏の作品が陥りがちな内輪受けの冗談にし…

引き続きアートフェア東京について。 岡崎乾二郎氏の「あかさかみつけ/No.19」が売られていたのはびっくりした。岡崎氏の立体が見たいと思っていた僕としては、この作品が目に出来ただけで収穫だったのだが、ここはやはり購入という視点を持ってみるべきなの…

東京国際フォーラムで、アートフェア東京(http://www.artfairtokyo.com/)を見て来た。「美術の見本市」というキャッチフレーズが相応な催しで、会場を簡易なパネルで分割して多くの画廊・画商が作品を並べている。「その場でアートを買える」という触れ込…

引き続きフィリップス・コレクションの話。今日で最後にしようかと思う。気になる作品はもっとあったのだけれど、僕がパワー減衰中でもあり、打止めということで。 ボナールは僕が気にしている画家の一人なのだけど、今回の展覧会に来ていた「棕櫚(シュロ)…

フィリップス・コレクションの話を昨日に続いて書く。今日はセザンヌの「ローヴの庭」について書こうと思うのだが、ちょっと躊躇してしまうところもある。この作品はキャンバスの地が多く残された中にタッチが散在するような絵で、どうしても「抽象絵画を先…

昨日の記事は自分でいろいろと問題を感じたので削除した。御了解を。六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーでフィリップス・コレクションを見て来たので、いくつかの作品について書く。 ロダンの彫刻「姉と弟」は1890年の作品とされていて、サイズは高さ…

映画「スゥイングガールズ」をビデオで見た。ネタばれの山なので、未見の人はご注意を。この映画は多くの部分で「女の子をブスに撮る」ことでできてる映画で、その連鎖がいつのまにか幸福感に繋がっていくという構造になっている。全編を通じての怪しい山形…