2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

・ふとした拍子で、なぜか漱石の「我輩は猫である」を読み出したら、面白くてずるずる読んでしまっている。別段古典故の深さだとか、流石漱石、と言いたくなるような複雑な何事かを発見している、とかいうのではまったくない。車屋の黒のふんぞり返ったはな…

コバヤシ画廊でScale-Out 2008展。参加作家の多田由美子氏からお誘いいただいて、オープニングにお邪魔した。多田氏の作品に関しては先の個展の時に(参考:id:eyck:20080327)、完成度の高さがやや画面を硬くしているな、と感じたのだけど、今回の出品作に…

出光美術館での「ルオー大回顧展」はもう終わってしまった。ちょっと前に見た松下電工汐留ミュージアムでの「ルオーとマティス」展(参考:id:eyck:20080513)で感じたのが、ルオーの「黒の鮮やかさ」なのだけれど、その印象は今回の展示でも変わらない。ル…

三の丸尚蔵館で「帝室技芸員と1900年パリ万国博覧会」展の1期目。東京駅から、暑いとはいえ最悪、というほどでもない日差しの中を、それでもビルの影を拾いながら大手門まで歩いた。皇居の堀は緑で、白鳥が映えている。タンクトップの白人女性が橋のたもとに…

「対決−巨匠たちの日本美術」全試合ジャッジ

●運慶×快慶 出品作はどちらも地蔵像1体づつ。運慶は「地蔵菩薩坐像」(鎌倉時代・12世紀後半 京都・六波羅蜜寺蔵)、快慶は「地蔵菩薩立像」(鎌倉時代・13世紀 奈良・東大寺蔵)。どちらも重文。これだけ見るといかにもフェアな試合設定に見えるが、実質的…

今年は義兄の新盆だった。その他にも予想外のトラブルがあって大変だったのだけど、展覧会はいくつか回ることができた。その中でいかにもblogネタ的だったのが東京国立博物館の「対決−巨匠たちの日本美術」展で、もうこれは企画者が「エントリしろ」と言って…

Bunkamuraで「青春のロシア・アヴァンギャルド」展。充実しているとは言いがたいが、そのことでかえってロシア構成主義の周辺、というかその裾野の広がりのようなものが理解できる展覧会になっている。十分な完成度に達していない作品、夾雑物が多く混乱して…

昨日の晩、テレビで大西巨人の特集を放送していて、なんだかいつの間にか最後まで見てしまった。私は取り上げられていた「神聖喜劇」を1行も読んだことがない。紹介されていた粗筋だけ聞けばやや図式的な印象をもったのだけど、ニヒリズムに侵されていたイン…

上手に眠れない。別段不眠、というほど大げさなことじゃない。1日、なにをどうやっても眠れなかった日もあったけど、あとは適当にうつらうつらくらいはするのだし、日常生活が破綻しているわけでもない。言ってみれば「困ってない」のだけど、少しだけ乗り物…

金曜日の夕方は北千住con tempoに池田剛介×田幡浩一「fly」展を見に行ったのだけど、人が不在で会場には入れなかった。入口には不在時の電話番号と帰る時間が書かれたメモがあったけど、電話に出た不動産屋さんらしい人は鍵を持っていないらしく、時間が来て…