市田良彦氏《ルイ・アルチュセール「偶然性唯物論」講義》を開催

2017年6月に東京都美術館で開催の「エピクロスの空き地」展に関連する連続講義の第1回として、神戸大学教授の市田良彦氏を迎え《ルイ・アルチュセール「偶然性唯物論」講義》を開催いたします。

概要
場所:ART TRACE GALLERY
日程:2016年11月6日(日曜日)
時間:午後2時〜
料金:700円
定員:35名程度
主催「エピクロスの空き地」実行委員会
要予約、申し込みはepicurusnoakichi@gmail.comまで。

Twitter
https://twitter.com/epicurus_akichi

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このたび、神戸大学教授の市田良彦氏をお迎えして、アルチュセールの「偶然性唯物論」について講義を開催いたします。
2018年はアルチュセールの生誕100周年ということもあり、世界各国でアルチュセールについての関心は高まっています。美術の分脈においてはニコラ・ブリオーが著した「関係性の美学」以後、ジャック・ランシエールとの論争(ランシエールは「美術と社会・政治」の分割を前提にした立論に厳しい批判を加えた)の中で、ブリオーによってアルチュセールの「出会いの唯物論の地価水脈」が援用され、現在の美術に可能性があるとすればそこに「新たなるフォーム」の契機を見ることだ、とされています(星野太「ブリオー×ランシエール論争を読む」参照)。

ただし、現状既にブリオーの立論自体はステップとしての意義を終え、アルチュセール自体を検討することが重要になっていると考えます。美術に限らず、多くのことが固定化されつつある状況を斜めに変更する契機として、このたびの機会を広く共有できればと考えています。

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エピクロスの空き地」
参加作家
相澤秀人・秋本将人・秋廣誠・三輪洸旗・小塚康成・永瀬恭一(テーマ原案)・新関淳(代表)

取り壊し予定の建物での展示:那須温泉アートアパートメントに参加中


那須にある温泉旅館「一望閣」の、今年取り壊し予定の建物で展示をしております。「那須温泉アートアパートメント」というプロジェクトの一部となります。情報は以下のサイトでご確認ください。


一望閣は、新旧三つの建物からなりますが、もっとも古い旧館は老朽化が進んでいます。この冬には取り壊しと建て替えがなされます。僕は「絵画を想う場所・ポンペイ那須」として、ミックスジャムに出した絵画6点を階段下に設置してきました。ここ数年続けている、近代絵画の画集を見ながら描いた作品です。今年11月の閉鎖時期まで展示されています。


僕の展示歴の中でも過酷な環境となりました。もともと厳しい状態を楽しむくらいの気持ちでいましたが、今月になって階段最上部の天井が大きく崩落し、一時は展示自体が無理かと思われました。現状でも真夏の温度・湿度の中で、キャンパス絵画がどこまで耐えられるか、緊張の中での展示となっています。問題が発生したら、そこで展示が終了する可能性もあります。


しかし、搬入を終えた今、もし作品にトラブルがおきたとしても、そのことまで含めてこの展示の一部として包摂できると考えています(当然、可能な限りの対策はしていますが)。また展示の外でも、実現に至らないものも含めいくつかのコミュニケーションがありました。こういった出来事も、「絵画を想う場所」のプロセスに繰り込まれていると思います。


那須温泉アートアパートメント」自体は十数名が参加予定しているプロジェクトですが、今展示をしているのは僕と米倉万美さん(マーヤを探せ!)くらいでしょうか。八月には、ポーランドから帰国された坂光敏さんが、一ヶ月滞在してライブ・ドローイングをされる予定です。他にもキオ・グリフィスさん、建築家の秋山東一さん、内海聖史さん、小林達也さん、佐藤陽香さん、光山明さんなどが年内から来年にかけて順次作品を設置されるはず(ほとんどの作家さんは取り壊し予定のない建物で展示されます)。作家リストとマップはこちら。


http://karakara.pepper.jp/nasuonsenartartists


この企画、面白いのは作家の作品が展示されている部屋に宿泊可能なこと。ベネッセの直島や一部の都市型ホテルでこういう試みはありますが、那須の温泉旅館で、というのはユニークだと思います(僕の展示場所は宿泊室ではないのでそこで寝泊りはできませんが)。宿泊予約・お問い合わせは一望閣さんへどうぞ。なお、一般見学も可能です(一部お部屋の展示は宿泊状況によりご覧になれない場合があります)。


僕は今年の11月まで今の展示を続けたあと、冬季の改築を待って、来年5月くらいに一望閣内の別の場所で改めて展示を始める予定です。こちらはまた別途告知いたします。よろしく御願いします。

坂光敏 ポーランド『International Festival of Contemporary Drawing』参加報告会



2015年12月から今年2月にポーランドヴロツワフで開催された芸術祭『International Festival of Contemporary Drawing』に参加した坂光敏氏の報告会を開催します。
クラウドファインディングを成功させ、さらに滞在期間中、現地でのライブドローイングの様子をYouTubeで配信しつづけた坂光敏氏とその活動をサポートした中川研氏に、昨今の難民流入に揺れるポーランド・ヨーロッパの「におい」を豊富な写真と映像でレポートしていただきます。


報告者

  • 坂光敏(画家/ドローイング・マン)
  • 中川研(ヨガ講師/KEN&COMPANY代表)

「ミックスジャムは見た27」に参加します。

毎年、茨城県古河市で行われている古河三高美術部OB展「ミックスジャムは見た27」に参加します。




■「ミックスジャムは見た27」


なお14日は13:30分より出品作家によるギャラリートークがあります。
僕は新作の油彩4点を出す予定です(増えるかも)。8日、11日、13日、14日午後はたぶん会場にいます(詳細はtwitterかメールでお問い合わせください)。よろしくお願いします。

paint/note:音声 第4回・古谷利裕氏アトリエ訪問

昨年末に画家の古谷利裕氏のアトリエを訪問してきました。吉祥寺の百年で開催された氏の個展「人体/動き/キャラクター」についてお話を伺っています。また、これも昨年にあった東京都美術館のモネ展についても少し話をしています。全3ファイル。
※最初にアップした音声中、永瀬が作家さんを誤認して話していた箇所がありました。誤認した作家さんには大変失礼しました。ごめんなさい。その部分をカットして再アップいたします。


■「人体/動き/キャラクター」について1
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■「人体/動き/キャラクター」について2
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■モネ展について。
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アトリエ訪問記としても貴重なものになったと思っています。ぜひお聞きください。

「よつばとひろがる世界」寄稿

CSLABの電子書籍、Search & Destroy 第1号に「よつばとひろがる世界−例えば風香とみうらのかーちゃんのおっぱいは何が違うのか」を寄稿しました。


上記サイトでダウンロードできます。電子書籍のタイプはmobiとepubがあるとのこと。アプリのダウンロードサイトもリンクされているので、スマホ電子書籍ビュアーに合わせダウンロードしてください。Kindleはmobi版が対応のようです。


単行本13巻が発刊されたばかりの漫画「よつばと!」ですが、テキストはこの夏に書いたもので12巻までを対象にしています。マンガ研究家・批評家の伊藤剛氏の作者インタビューや主著「テヅカ・イズ・デッド」、さらにゲームのマインクラフトなどを援用して考えています。


とくに、女性キャラクターの「おっぱい」のマンガ上での造形の差異について考えたところは、批判的に読まれうるかもしれませんが、もしご意見があればお聞かせください。


おそらく、もっと気軽なものを依頼されたはずなのですが、気づけば16000字を超えていました。電子書籍という媒体故、文字数を気にしなくてよい、という依頼者様のお許しがあったための暴走ですが、基本的には「よつばと!」という作品世界の広さに引きずられた形になったと思います。


この文章は、おそらく今年初めに書いたフリーペーパーのボナール論「新しき場所」の続編というか、連続した問題意識で書かれています。


ボナールに見た「新しき場所」と、あずまきよひこの切り開いた「ひろがる世界」、むろんそれぞれに別のものですが、僕としては、今後も大きな「新しき場所」という問題意識をもって、チャンスがあればさらに作家論・作品論をつなげていきたいと思っています。

ことばとイメージ

音声ブログ、今回はひとりで話しています。内容は春画展(悪口?)、東京ステーションギャラリーの「月映」展、ブラックマウンテンカレッジに関係するクリスティーズ・ジャパン「ルース・アサワ」展、古谷利裕展、東京国立近代美術館の藤田展と「てぶくろ・ろくぶて」展などです。30分くらい。


[Download


特に意図していたわけではありませんが、全体に「ことばとイメージ」のような共通項が浮かび上がってきたように思います。なお、以前予告していた原美術館トゥオンブリ展については、ちょっと多忙で録音できませんでした。すいません。


春画展(12/23日まで)


月映展(11/03日まで)


ルース・アサワ展(11/06日まで)

産経新聞の紹介


古谷利裕展(終了)


MOMAT コレクション 特集:藤田嗣治、全所蔵作品展示(12/13日まで)

てぶくろ・ろくぶて展(12/13日まで)

  • ttp://www.momat.go.jp/am/exhibition/glove/