ベネチア国際建築展で妹島・西沢両氏が金獅子賞受

妹島和世氏は金沢21世紀美術館http://www.art.city.kanazawa.ishikawa.jp/)で受賞。銀座オペークはいろんな意味でApple Store, Ginzaに圧勝してますね*1。個人的に非常にアクセスするチャンスが多い古河総合公園休憩施設(http://www.rs.noda.sut.ac.jp/~masato/ca_g/review_19/)はなぜかまだ見てません。なんでだ。


円の中を分節する建築物としては、磯崎新氏のBMW本社案とかがあった気がするんですが、違ったかな。なんか木の模型を雑誌で見た気がするんですが。


ミュージアム一般に話しを振ると、バブル期地方にやたらできた美術館が後の運営が回らない、なんて話しを良く聞きます。が、最近はその反省を生かしてなのか、若干いままでとは違ったコンセプトの美術館が出て来た印象があります。山口情報芸術センターhttp://www.ycam.jp/index.php)とかね。


とにかく美術館を「イベントパーク」として成功させよう、という方向性は失敗すると思うので、やめた方がいいと思うのですがどうですか。美術館と言うのは、イベントパークじゃなくて「考えるところ」なわけですから。


今あるハコ+インターネットでインフラはじゅうぶんなんですよ。とにかく収蔵品のデータをwebにあげる。で、各美術館のデーターベースをリンクする。ユーザーは、たとえばモネがみたければモネと入力すれば、モネもってる美術館の一覧表が示される(まぁ条件はなんでもいいよね)。エリアを入力すると、その範囲内の美術館が絞られて、各美術館を1日(3日とか1週間でもいい。宿泊情報付き)かけてまわるコースを提案してくれる。


各美術館付属のレストラン+カフェでのランチ/ディナーの提案も当然。Yahoo!の路線検索と連動してて、交通アクセスも教えてくれる。このツアーのツアーチケットが表示されて、出力すれば1チケットで全部見られる(携帯でもOK)。この情報は当然美術館にも伝わって、たとえば展示してない収蔵品があれば、出しておく(おおー)。24時間開館(おおおー)。


これは、たんなるわがまま、と言うのでは無く、もう観客一人ひとりが、ある意味キュレーターになれるようなシステムが欲しい、ということなんです。ユーザーの考えたコンセプトで、ある作品群が回遊的に美術館を横断して見ることができる。もちろん、ユーザーの希望したプランは全て公開されて、水準の高いものは人気のでるプログラムとして「定番」化させて、状況次第ではそれを1箇所に集めて(六本木の国立新美術館はどうよ。http://www.nact.jp/*2)、本格的な企画展にする。


その実施までには当然、最初のアイディアから、いろんな人の希望によるカスタマイズがされてるでしょう。ここまでくると、美術展のオープンソース化です。


ま、こんなのは無理でしょうが、派手なイベント(企画)に一生懸命になるよりは、ごく地味なレベルでのユーザーフレンドリーな「使い勝手の改善」が希望です。とりあえず首都圏の美術館のデ−タベ−スをネットしてブラウザで見られるといいなぁ。あ、作品画像付きね。著作権が壁なら、そんな著作権は変えませんか。パブリックな美術館の収蔵品は例外規定にすればいいじゃん。なにも印刷できる画像UPしろってんじゃないんだから。難しい?難しいか。難しいよな。

*1:参考id:eyck:20031202#p2

*2:このwebサイトのデザインをやった人とOKのハンコを押した人は、一歩前に出なさい