2009-01-01から1年間の記事一覧

NHK教育テレビの話続き。「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」を初めて見たときはひっくり返った。 http://www.youtube.com/watch?v=y-ZvqdA3yAs 私の配偶者がいつの間にか歌を覚えていて、放っておくと踊りかねない(いっそのことフルで覚えて欲しい…

国立西洋美術館で「ルーブル美術館 17世紀ヨーロッパ絵画」展。クロード・ロランという画家にはちょっと懐かしい(そして少し恥ずかしい)思い入れがある。小学生か中学生の時だったけれども、当時家でとっていた読売新聞の名画紹介、みたいな日曜日版の別紙…

NHK教育テレビの「おかあさんといっしょ」をはじめとする幼児向けの番組が面白い。「にほんごであそぼ」なんかはかなりの良質な内容で、野村萬斎のコーナー(変な仮面かぶった黒子といっしょに「ややこしや ややこしや」とか言いながら芭蕉の句などで遊ぶ)…

川村記念美術館で「マーク・ロスコ 瞑想する絵画」展を見て来たのは少し前のことで、その印象を文字にするのが難しい。この美術館と、イギリスのテイト・モダン、ワシントンのナショナル・ギャラリーが持つシーグラム壁画(30点中15点)を合わせて展示してい…

東京国立博物館で「国宝 阿修羅展」。興福寺の阿修羅像を含む八部衆立像、それと並んで十大弟子立像を中心とした展覧会。平日の午前中に行ったのは正解で、十分混雑していたものの、なんとか納得いくまで見る事ができた(一番状況がいいのは夜間開館の時だろ…

損保ジャパン東郷青児美術館で「没後80年 岸田劉生−肖像画をこえて−」。東京国立近代美術館の常設で「麗子肖像」等を散発的に見ていたことはあっても、岸田劉生の作品をまとまった形で見るのは初めてになる(そういえば大原美術館でもぽつぽつとだけ見ていた…

TOKYO ART MUSEUMでPhilosophiae naturalis principia artificiosa -自然哲学としての芸術原理- 第4回 松浦寿夫展を最終日に見て来た。松浦氏については先のなびす画廊での個展(参照:id:eyck:20090120)で、その色彩の繊細な組織のされ方が印象的であった…

「組立」期間中から終了後の今にいたるまで、上山和樹さんと私の間で続けられているメールでの対話が部分的に公開されていることを「組立」専用blogでご紹介しました。こちらの「paint/note」でも、主に私の問題意識について書いておきたいと思います。 上山…

そういえば、昨年の第1回「組立」展でお世話になった、masuii R.D.Rのwebページがリニューアルされています。TOPに2007年の「うきぐも」展で、サブスペースとして利用した同ギャラリーの私の作品展示写真が使用されているのでリンクを張らせていただきます。…

自分の目に見えている、この視界は自分の視覚なのだろうか?PUNCTUMで須田一政「NUDE」展を見た時に覚える混乱は、当然の前提である筈の「自分の目」という習慣・固定された「構え」を解除して溶かしてしまうような作品のあり方によるものだと思う。ほとんど…

マンガ「げんしけん」を読み直した。以前、私はこのマンガでは、サイドストーリーをなしている脇役・班目の片思いの破綻を通して「友愛」が語られていたと書いたのだけど(参考:id:eyck:20070301)、そのときは主題が主人公・笹原の「恋愛」を通過儀礼とし…

少し前に寺島みどりという人の個展をneutron tokyoで見て来た。知り合いにもらったDMをたよりに、外苑前の裏道を探していった。基本的にキャンバスに描かれた油絵だ(いくつか紙に描かれたものもあった)。この作家の絵で、最も良いと思わせられるところは油…

追記

上でタグ付け、と書きましたが、こういったことは実作者というのはしないことになっています。これはいつか「組立」専用blogでも書いた通り「作家は黙って作品を作れ」というイデオロギーがあるからで、このイデオロギーは作家自身に生理的に内面化されてい…

「アートのメルクマール」について、池田剛介さんがエントリをアップして下さっています。 http://d.hatena.ne.jp/kosuke_ikeda/20090414 全体にポジティブに受け止めて下さっている方がいることが分かって、少し安心しました(ネガティブな効果しかなかった…

先の「アートのメルクマール」の記述について黒瀬陽平さんが触れられています。 http://d.hatena.ne.jp/kaichoo/20090413 読む人に不用な推測をさせるような表現だったでしょうか。そのような意図はなかったのですが、もしそうなっていたら申し訳なく思いま…

今回の「組立」は、4月8日の夜8時に無事会期を終えることができました。

ご来場下さった皆さんに感謝します。 ・今回は、ことのほか会場で聞いた意見や質問に触発されることの多い展示だった。自作に対したとたん、言葉が貧しくなってしまうのだけど、お声がけ下さることによって改めて意識的に自作を検討し、制作時には自分で見え…

フリーペーパーに関して

※このエントリは「組立」専用blogと同じ文章を掲載しています。 昨日午後、一時的にフリーペーパーのストックがなくなってしまいました。 昨夜6時半くらいに補充しましたが、それが間に合わず帰ってしまわれた方がいらっしゃったようです。 大変申し訳在りま…

「組立」対話企画・無事終了

4日に行われた「組立」対話企画「筆触・イメージ・身体」は無事終了しました。 ご参加いただいた皆様に御礼申し上げます。 林道郎さんといえばセザンヌの専門家ですが、多くの公開講座をなさっている林さんが、実は意外にも国内でセザンヌをまとめて語った例…

「組立」対話企画・上田和彦×林 道郎

「組立」専用blogより転載 http://d.hatena.ne.jp/nagase001/20090404 今期「組立」では、美術批評家で美術史がご専門の林 道郎さん(上智大学教授)をお迎えして、上田和彦との公開対話を行います。●上田和彦×林 道郎〈筆触・イメージ・身体〉 2009年4月4日…

2009-2010 アートのメルクマール(2)

ここでの「ジャーナル」とは広く商業出版のことを指す。ジャーナルの状況は厳しい。要するにそれは雑誌の苦境と平行性を描くからだ。雑誌・出版の状況に関しては仲俣暁生氏の分析(参考:http://d.hatena.ne.jp/solar/20090218#p1)がある。また、マンガの分…

2009-2010 アートのメルクマール(1)

おそらく、このエントリは昨年書いた「アート・インディペンデント・メディアの状況」(参考:http://d.hatena.ne.jp/eyck/20080417およびhttp://d.hatena.ne.jp/eyck/20080418)というエントリの後を受けたものになるだろう。私には、自分が企画している「…

・「組立」の初日から4日ほど経った。会場に全ての時間いられるわけではないのだけど、来場される方はずいぶんと丁寧に作品を見て下さる方が多いように思う。気にかけているアーティストの方々なども来てくださって、本当に嬉しく思います。また、不在中にい…

「組立」上田和彦×永瀬恭一展

本日より開催されます。 会期:2009年3月26日(木)〜4月8日(水)会期中無休 会場:photographers’ gallery http://www.pg-web.net/ 時間:12:00〜20:00 地図:http://www.pg-web.net/home/access/index.htm フリーペーパー「組立」を会場内で会期中のみ発…

「組立」のフリーペーパーの概要を公開します。

以下、一部を「組立」専用blogから引用します。 「組立」−アート/インフラストラクチャー− 体裁/A3裏表4ツ折り 執筆者 上田和彦「芸術の価値形態」 上山和樹「コスプレへの監禁ではなく、素材化の自由を」 永瀬恭一「言語の爆発的失敗 東浩紀から吉本隆明…

金曜日の夜に竹橋の国立近代美術館で「高梨豊 光のフィールドノート」を見てから考えていることがある(もう会期は終了している)。高梨豊の写真に関しては2005年の世田谷美術館での「ウナセラ・ディ・トーキョー」展の出品作について書いたことがあるのだけ…

ずいぶん前に、深夜のテレビで放映していた黒沢清「叫」をHDレコーダに録画していたのだけど、昨日になって、ふと見始めてしまった。この映画の力を実感するのは、1歳3ヶ月の長男がぴたりと画面を見て微動だにしないことで、落ち着きがない彼をこれだけ釘付…

「もやしもん」(石川雅之)を読んでいて感じるのは、このマンガに書かれているのが基本的に恋愛に対する“友愛”の優位だということだ。私が以前エントリを書いた「げんしけん」に似ている(参考:id:eyck:20070301)のだけど、基本的に主人公の「恋愛弱者か…

「組立」専用blogでもご案内していますが、photographers’ galleryのwebサイトにて「組立」対話企画・上田和彦×林 道郎〈筆触・イメージ・身体〉の予約が開始されています。 https://g202.secure.ne.jp/~g202131/kumitate.html http://www.pg-web.net/ 先日…

「組立」対話企画・上田和彦×林 道郎

「組立」専用blogより転載 http://d.hatena.ne.jp/nagase001/20090301 今期「組立」では、美術批評家で美術史がご専門の林 道郎さん(上智大学教授)をお迎えして、上田和彦との公開対話を行います。●上田和彦×林 道郎〈筆触・イメージ・身体〉 2009年4月4日…

・あれは死体だったのだろう。子供が入院するかもしれないと連絡を受け、夜の病院に駆けつけて、点滴を受けながら授乳している長男の状態について医師の説明を受け、しばらく夫婦で考えることにしてからやはり入院したほうがいいだろうという結論を出し、立…